驚きのスパモン教

昨日「世界まる見え!テレビ特捜部」を観ていて仰天しました。

「ハリウッドセレブの自宅に次々と侵入する高校生」でもなく、「第二次世界大戦の際に開発された珍兵器」でもありません。

目が点に・・もとい、釘付けになったのはこれ。

スパモン教

「宇宙は空飛ぶスパゲッティモンスターによって産み落とされた」という創世記。

「水切りザルが運気を呼ぶ」と信じ、頭にザルを被る「パスタファリアン」と呼ばれる信者たち。

祈りの言葉は「アーメン」ではなく、「ラーメン」。

「コロコロコミックスレベルのギャグ」じゃないのかと思えるくらい疑わしい存在なのですが、「スパモン教」は本当に存在する宗教ということです。

オランダでは2016年に正式な宗教団体として登録が受理。
いくつかの国で宗教上の理由としてザルを被った顔写真が身分証明書の写真として認められるというなんともはやな状況。

これもう世紀末なんじゃないでしょうか。

起源は高尚な動機

この宗教、もとを辿れば高尚な動機が存在していました。

2005年のアメリカにおいて、「進化論」を学校で教えるのであれば、インテリジェント・デザイン説(=知性あるなにものか(例えば神)によって生命は生み出されたとする考え)についても平等に教育として教えるべきだとの議論が発生。

これが保守派(=神を信じる)メンバーによって可決されそうになった状況について揶揄するためにボビー・ヘンダーソンが提出したパロディ「空飛ぶスパゲッティモンスターによって我々人類が創造されたと説明できる十分な証拠がある」ということを自身のブログで公開提案したのが発端。

このブログを見た世界中の人々から好意的な反応があり、その教義は瞬く間に拡大。

宗教の原点が垣間見える

海賊は選ばれし民で「海賊の減少に伴い地球が温暖化」している、男性の乳首は痕跡器官(かつて機能を持っていいたものが衰退したもの)ではなく、海賊が気温や風向きを図るのに必要な器官、などはちゃめちゃな教義も追加。

オーストラリアでは、「宗教上の理由」として水切りザルを被った写真を証明写真として使いたいという主張が裁判となり勝訴。

参加している人々はおそらくパロディだということを楽しんでいるのだと思うんですが、これ年数を経て時間による風化が加わると、下手をすれば数百年後に立派な宗教として成立してしまっている可能性もありますよね。

キリスト教や仏教がそうだというと怒られそうですが、多くの人々が参加し、真剣に信心を積むようになると立派な宗教として確立してしまうという観点だけを切り出せば、宗教の原点が垣間見えて興味深い点があります。

日本にも支部があるそうですので、気になった方は是非(いやいや)。