鞄(TUMI)の修理
かれこれもう10年以上、TUMIの鞄を通勤に使っています。
この鞄です。
「TUMIって何?」という方もこの写真を見れば、1度は目にしたことがあるんじゃないかと思います。
この鞄はとても丈夫な鞄なのですが、持ち手の革が破けてきてしまったので、今回修理を行ってみました。
TUMIの鞄とは?
「TUMI」と記載していますが、呼び方は「トゥミ」です。
由来はペルーの偶像「トゥミ」からきています。
偶像といいましたが、正確にはナイフの柄の部分のようです。
インカ帝国では太陽を神とし生贄を捧げる風習があり、その生贄の心臓を抉るために使われていたものだそうです。
少し怖い話になりましたが、現在は災いを断つ魔除けと幸運をもたらすお守りとして広く認知されています。
鞄の先進的なデザインから新進気鋭の会社により販売されているように思われがちですが、実はアメリカのニュージャージーで1975年に創業された会社で製造・販売されている鞄です。
この鞄はとても丈夫で、革製の鞄も取り扱っていますが、主には高耐久度で知られる「FXTバリスティックナイロン」という素材で作られています。
TUMIのアキレス腱
そんな丈夫な鞄にも弱点があることに先日気がつきました。
それは革の部分です。
バリスティックナイロンの部分はナイフで切りつけても切れないのではないかと思えるほど丈夫ですが、革の部分はそうはいきません。
2本ある持ち手(キャリーハンドル)の1本が綻びて破けてきました。
特にこの部分は持った時の感触を重視しているのか、薄めの革があてがわれているようで、破れたという声を多く聞く部分です。
保有年数を考えると買い換えるという選択肢もありますが、 多少の擦れは見られるものの、全体的には特段の綻びもなく、まだまだ使えそうにも見えます。
TUMIの鞄は決して安価なものでもないため、買い換えるには相応の出費を覚悟しなければなりません。
また、長年使ってきた愛着もあります。
結局、持ち手の革さえ交換すればまだまだ使えるのではないか、ということで修理の方法を検討してみました。
修理方法
修理を行うにはいくつかの選択肢があります。
① 正規店での修理〔諸経費含め1万円超〕
修理をする場合の王道は、やはり正規店での対応が基本です。
TUMIの製品修理は、国内正規店(直営店、全国の取扱店)で購入したものだけではなく、海外正規店、アウトレットで購入した製品についても修理を行ってくれます。
ベストの選択肢ですが、ネットなどの書き込み(2010年度の対応)を見ると、有償修理の場合、修理費用8,400円+自宅への返送費用+代金振込手数料で11,000円程度が必要となるようです。
近年は材料となる革の値段や人件費が上がってきており、値上げをしている業者も増えてきていますので、現在はもう少しかかるかもしれません。
修理を実際に検討されている方は、事前見積りを行ってから依頼をした方がいいでしょう。
②アクセントキット〔14,040円(税込)〕
同じく正規品になりますが、鞄によってはこちらでも対応できる可能性があります。
(私の鞄は持ち手を縫い付けるタイプのものなので、このキットでの対応は無理でした)
ネームタグを含めた鞄のいくつかパーツがセットになっており、たくさんのカラーバリエーションが用意されています。
自分だけのTUMIが欲しい場合にカスタマイズを楽しむことができそうですね。
③ 非正規店で修理〔諸経費込みで1万円超〕
正規店以外でもTUMI製品の修理を扱っている業者がいくつかあります。
ほとんどの業者が見積りを開示していませんので、こちらも実際に検討されている方は事前見積りを行ってから依頼をすることをオススメします。
調べた範囲では、両手の革を交換して9,500円前後+送料あたりの水準のようです。
正規店で修理する場合に比べ多少なりとも価格差がなければメリットは少ないかもしれません。
こんなところでも修理が可能
いずれも1万円超えという状況を見て、改めて「買い換える」ことが魅力的に思えてきました。
「せめてもう少しだけ安く修理することができれば」と悩んでいたところ、靴の修理などをお願いしているお店の前を通りがかった時に「同じ革製品ならここでもお願いできるのではないか」と思い立ち聞いてみました。
「できるよ」
という昔のドラマに出てくるような職人肌の二つ返事。
「片側なら4千円、両方なら6千円。どうしても革の質感に違いがあるので、両方交換することを奨めます」
セールストークかもしれませんが、妙に納得してしまい、結局ここで持ち手両方の革を交換することで修理をお願いしました。
「明日の夕方には出来てるよ」
対応までが早い!
交換して返ってきた鞄は当初、少し持ち手の部分が重いかな?という違和感がありましたが、持ち運んでいるうちにそれにも慣れ。
正規店の対応に比べると縫製の荒さもあるかもしれませんが、むしろ以前よりも丈夫になったと考えると、さらに末永く使える鞄になった気がします。
結局、 今回は修理してしまいましたが、今回の対応を機に新しいデザインのTUMIもいいなと思い始め、やっぱりこれをセカンドバックにして、メインに新しい鞄を購入しようかと思案し始めています。
バックパックタイプも素敵。